‘クルーザー’ カテゴリーのアーカイブ

トウキョウズ・カップ2010ヨットフェスティバル その4

2010年8月1日 日曜日

交流会での子どもたちの踊り

第19回 TOKYO’S CUP 2010ヨットフェスティバル、AコースはORCクラス、IRCクラス、ノンレーティングと3クラスに分かれている。三浦半島小網代沖を各クラスとも08:00に一斉にスタートし、大島までの約30マイルを目指すことになった。

今年はCコースの三宅島が強風のため前日にスタートを変更し、Aコースと同じスタートとなっていた。

両クラス合わせて参加艇が15艇と少なく、すこし寂しい感じがしたが、フニッシュ後、各艇がくつろぐ姿はハードなレースを終えた安堵感と充実感にあふれ、みんな生き生きとした表情で、係留している船の上で語りあっていた。

「お疲れさまです。レースはどうでした?」と参加艇に声をかけてみると、どの船もみんな「きつかったよー」と声をそろえるように言う。
 
私もこの大会をお手伝いするようになってから、こんなに吹いたことがあったっけと昔の記憶をたどったけど、最初っから最後まで強風だった大会は記憶にない。

漁協組合の前に係留している船に声をかけてみる。「レース、たいへんだったみたいですね」

「トラブルにトラブル、アウトホールが切れたりで、いっぱいありすぎて分からない! でも、無事できてうれしいです♪」<CONSTERATION>
「大島が見えてからが大変だった。35ノットの風でしたよ。今回みたいなレース見たことないなぁー、初めてかな」<NOPROBLEM>

そうこうしているうちに18:00になり、大島の方々が開催してくれる交流会が始まった。

漁協組合の前にはステージが作られ、アンコ椿娘の踊りや和太鼓など、この日のために子どもたちが一生懸命に練習をして踊ってくれた姿はとても微笑ましい。一緒に踊ったり手をたたいたりして楽しんでくれる選手も多く、このレースの楽しみ方の一つにもなっている。

交流会の食べ物は婦人会の方々が何日も前から準備に取りかかり、島の名物のクサヤはもちろん、食べきらないほどの食事とお酒が楽しめる。
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうもの。
交流会の後には表彰式が行われ、満足した結果かそうでなかったかは各艇色々あるでしょう。でも、また来年、大島の波浮港でみなさまに会いたいものです。

明日(8月1日)に回航する人たち、ホームポートまで気をつけて帰ってくださいね。(三浦多満枝)

JSAF外洋東京湾 http://yacht.main.jp/

島民たちと一緒に楽しむ選手たち

 

参加艇<NOPROBLEM>

参加艇<CONSTERATION>

 

 

 

 

トウキョウズ・カップ2010ヨットフェスティバル その3

2010年7月31日 土曜日
 

フィニッシュの様子

第19回 TOKYO’S CUP 2010ヨットフェスティバル、Bコースのスタートは11:00。参加艇は11艇。

東海汽船から連絡が入り、11:10分の便の入港が岡田になるとのこと。

大丈夫だろうか… 
ゼネラルリコールになると、ジェット便の入港に支障をきたしてしまう。
なんとかオールフェアーでスタートして欲しいと願った。

天気は曇り時々晴れ。風向230度 風速12ノット、吹き下ろしの風が時おり強く海面をたたくように吹きつけていた。
陸上では大島国際海洋高校のヨット部学生がスタート信号の手伝いをしてくれて、その旗を合図に各艇は無事にスタートし、伊豆大島筆島沖10マイルフニッシュを目指し爽快に走り出した。

スタートすると本部船はすぐに筆島に向かい、フィニッシュラインを設定。
水深は35mぐらいだけど、潮の流れはとてもきつく、マークを打つのに苦労する。

斉藤レース委員長は真剣に海面を見つめ、マークポイントを探していた。
スタッフのみんなも一瞬のチャンスを逃さないようにレース委員長の指示を待つ。

委員長の指示があり、土嚢をデッキに持ち上げ蹴り落とし、「いってこい」にしてあるロープを落としこむ。
のんびり作業していると怪我をしてしまうぐらい、実はハードな作業。

そうこうしているうちに、レース艇の姿が見えだしてきた。

今年の大島は風が強い。
筆島沖フィニッシュポイントは吹き下ろしの風が強く、220度の風が26ノットぐらいあり、立っている私も吹き飛ばされそうになるぐらいの風が吹き出した。
本部船の船長さんいわく「たぶん20メーターはありますよ」

フィニッシュラインを目指してやってくるセーリングボートの様子はとても大変そうに見えた。
オーバーヒールはもちろん、タックも大変そうだ。

風が強く、リタイヤする船も出てしまったけど、無事にフニッシュすることができた船もあり、どんな様子だったのかなぁと、とっても気になる。パーティで参加艇の話を聞くのが楽しみになってきた。(三浦多満枝)

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手伝ってくれた大島国際海洋高校のヨット部

本部船でマークをセットするスタッフたち

トウキョウズ・カップ2010ヨットフェスティバル その2

2010年7月31日 土曜日

大島波浮港の朝

第19回 TOKYO’S CUP 2010 ヨットフェスティバルは今日スタートです。

今年のこのレース、エントリーは事前に受付けをし、ライフジャケットとハーネスを着用し、海上でチェックインをする方法を採用しているため、波浮の港に停泊する船が意外と少ないのです。

今朝、停泊している船の様子を見に行くと、ちょうど<ハングリーキャット>が到着したところに出くわしたました。
「お疲れ様です。何時に出港したんですか? 海はどうでした?」と聞いてみると、
「いやぁー疲れたよ。風はそうでもなかったけど、波がきつかったぁ~」「横浜市民ヨットハーバーを22:30に出港し、いま着いたんだよ」「ジュニア所属が3人いるんですよ」と話してくれました。

大会本部は06時に開設し、選手の方々のサポート体制も準備が整いました。
Bコースの岡田スタートの最終チェックを終えると、いよいよ陸上本部も盛り上がってきました。

波浮の港にはほどよい風が吹いています。
どんなレースになるのか楽しみになってきました♪ (三浦多満枝)

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横浜市民ヨットハーバーの<ハングリーキャット>のみなさん

備品のチェックに忙しいいサポートスタッフたち

トウキョウズ・カップ2010ヨットフェスティバル

2010年7月30日 金曜日
 
 

7月30日朝、大島波浮港入口の様子

第19回 TOKYO’S CUP 2010 ヨットフェスティバルが7月31日に開催されます。

大会前日の今日、5名の運営スタッフが東海汽船に乗り、大会本部の設営にやってきました。

昨日の大風で早くもリタイヤ報告が1艇から届きました。
9時半、東海汽船が大島に到着したころは波浮の港も風でざわつき、時おり雨も降る天気で、スタッフを迎えてくれました。
廻航してくる船が大丈夫なのかと心配してしまうような天候でした。

9時に葉山を出港した艇が17時半近くに到着。その後、数艇から連絡が入り、風が強いので出港を見合わせ「明日直接スタート地点に行こうと思います」といった連絡が入る状況です。

今年のトウキョウズカップは、Aコース30マイル、Bコース10マイル、Cコース39マイルと参加するコースを選択でき、それぞれのスタート位置からフィニッシュの筆島沖を目指すようにコースを設定しています。

開催日が月末となり、参加艇が28艇とイベント始まって以来の少数になってしまいましたが、大島町の方々は選手を迎え入れるために、一生懸命に作業して下さっています。

明日は良い天気になり、風がもう少し穏やかになってくれることを祈り、これから続々入港してくる船を迎えたいと思います。(三浦多満枝)

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廻航を終え、波浮港に入港したレース艇

レース中、クジラと遭遇!

2010年7月14日 水曜日

網走帽子岩~二つ岩レース中に鯨を発見

北海道の網走セーリング協会のホームページにヨットの間近かを併走するクジラの写真が掲載されています。同協会メンバーの榊原宏洋さんにその時の様子をレポートしていただきましたので、写真とともにご紹介いたします(編集部)。

6月20日、ヨット4艇での親睦ミニレース中、網走市二ツ岩沖折り返しマークを回航して先行艇を追い上げていると、陸に近い海域で背びれを出したクジラを目撃しました。

すぐに各艇に連絡すると、各艇もそれぞれ違う方面を指さしクジラを追いかけていました。僕たちのJ24もクジラに少しでも近づこうと舵を取ると、「ひぃ~ひゅ~う~」と歌うようなクジラの鳴き声が。クルー全員が声の方を向くと、J24のポートガンネルの真下(横)に、艇影のように並泳していました。

遠くで跳ねたりしているイルカ、クジラ、シャチは何回も見ていますが、今回は一瞬声が出ないほど感動の出遭いでした。その時は写真を撮るのもすっかり忘れていました。

そのクジラがゆっくりと海中に潜ると、二回りぐらい小さなクジラがバウやスターンに現れました。他艇の周りでも同じようなことが起きていたみたいです。

しばらくすると、「しゅわしゅわしゅ~、しゅわしゅわしゅ~」という音とともに海面がざわめきだし、小魚の大群が右往左往しだしました。クジラもあちこちで背びれを出し、えさの捕食を始めたのかなと思うような光景が繰り広げられました。

でも、ミンククジラだとしたら、ひげクジラだからオキアミのようなプランクトンを食べるのではないのか? 歯鯨なら黒い体に、白い手びれだし? などと考えていたのですが、後から聞くと、ひげクジラも、さんま、イワシ、小魚、時にはサケやマスも食べるとのこと。やっぱりあれはミンククジラだったようです。

漁師によると、知床羅臼側にシャチが大量に入り、クジラやイルカが知床から網走方面に大挙してやってきたのではないかということです。クジラが来ると魚がみんな食われてしまうとも言っていました。

僕が子どものころ「ぼぉ~っ、ぼぉ~」と汽笛の音でクジラの陸揚げ、解体の作業が浜で始り、洗面器、バケツを持ってもらいに行った記憶があります。クジラの油は消化が悪いので、よくおならとともに油も出てパンツやズボンを汚した(笑)などと記憶しています。僕らの小さいときは肉といえばもっぱらクジラ肉でした。

ちなみに、網走は太古の昔からクジラの町です。日本4大捕鯨地の一つです。食文化を含め、何かいい共存共栄の方法を見出していかなければ、生態系も乱れていきますね。

なお、網走セーリング協会はディンギー12艇、クルーザー15艇、会員35名で構成される(多分)日本最北のヨット協会です(写真とレポート/網走セーリング協会・榊原宏洋さん)。

http://www.ne.jp/asahi/abashiri/asa.jp/index.html

レースを忘れてクジラウォッチング