コラム 「海のファッションにはワケがある」

 

久々のブログ登場です。
今回は防寒対策の話です。

保温性が高い衣料と言えば、羽毛(ダウン)に勝るモノはありません。

ダウンが温かい理由は、羽毛によって動きが止まった空気を体から発散している代謝熱が温めるからです。体の回りを暖かい空気で防御している訳で、羽毛自体が温かいのではなく、羽毛は空気の動きを止める役割をしているに過ぎません。温かさの本当の理由は空気のバリアなのです。体の回りの空気を動かさない工夫をすることが、高い保温効果に繋がるのです。

冬の海で、私はダウンジャケット(ベスト)を中間着に着用しています。漏れると羽毛が復元しにくいダウンを海で着るのは不向きとされて来ましたが、保温性を優先すれば勝るものは他にありません。防水性の高いカッパやジャケットを上に着て、スプレーや雨でダウンが濡れないように注意すればお勧めの防寒コーデイネートです。もっとも落水すれば元も子もありませんが‥‥

次にマフラー(ネックウオーマー)も欠かせないアイテムです。空気には温まると軽くなり上昇する性質があります。いわゆる「煙突効果」により、温まった衣服内の空気は縦に移動して首筋から体外へ逃げ出しています。マフラー(ネックウオーマー)は衣服内の空気を動かさないための必須アイテムで、濡れても安心なフリース素材がお勧めです。手首にはセーリンググローブの上から保温のためのオーバーグローブを準備して手首からの風の侵入を防ぎます。長いオーバーカフで手首を充分にカバーするタイプが最適で、私はスキー用の防水グローブを携帯し、状況に応じて使っています。

さらに代謝熱の放出を防ぐには帽子を被るだけでも体感温度は相当変わります。他にもフエイスマスク、靴下、そしてアンダウエアーで効果的な防備をすれば、快適なウインターセーリングが楽しめます。

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